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「ドンブラコ」復刻初演:演技など要らない

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    JUGEMテーマ:音楽


     今回のアンサンブル・フィオレッティ富山公演では、お伽歌劇「ドンブラコ」を演奏会形式で行いました。私は「コンサート形式オペラの楽しみ」などと題して事前に大口を叩いてしまったのですが、ここまで大風呂敷を広げて大丈夫なものか、という不安もありました。ところがゲネプロで照明の練習をしながら舞台を眺めていると、これは行けるという確信に変わりました。

    コンサート情報 >>
     本番で照明を操作している間、大変と思いつつも実に楽しく舞台を眺めていました。そして終わって舞台をフィオレッティの団員が下がっていくのを見届け、会場全体を明るく照らして終りを告げると、自分自身が会心の気持ちに包まれました。その余韻に浸る間もなく操作室を降りていくと、出演者のみなさんは楽屋に引っ込んでしまっていました。その舞台裏を通ってロビーまで行くと、宇野さんはサイン会にスタンバイしておられました。その間最後の操作から1分経っているかどうかでしょうが、お客はまだホールの中でした。そしてようやく帰る人が出始めた訳ですが、その間お客さんは終演後の雰囲気を味わっておられたのでしょうか。
     打ち上げの際、団員たちの間で「下手に演技などしない方が良いね」という声が飛び交っていました。この日のお客さんのなかで子供は小学生か中学生の姉妹2人だけでしたが、「ドンブラコ」では身を乗り出して聴き入っていたようです。コンサート形式では演奏者はずっと客席の方を向いて演奏するのですが、語りの部分も相手の役者に対してではなく、全てお客さんに向かって語られます。ですからお客みんながまるで主人公になったような気分で、対話できたのではないでしょうか。そうした思いもしなかった楽しみを、聴衆は体感したのだと思います。
     本日印刷屋さんに支払いに行って来たのですが、その町工場の社長が聴いていてとても面白かったのだそうです。歌と語りでの絶妙な間が何とも言えなかったと。そうした絶妙な間合いを指示しておられるのが、言わずと知れた指揮者の宇野功芳氏。これぞ正にプロの仕事と言えるでしょう。この印刷屋さんも「演技などする必要がない」と言っておられました。このテンポを司るのがピアノの佐藤和子さん。このオペラでは物語の進行役として時間を刻む役割を、しっかりと果たされました。このリズム感が全てで、歌手たちもテンポ良く最後まで歌い上げることができたのだと思います。
     演奏会の翌日、後援を頂いた富山新聞社で記者の方と話しをしていたのですが、「演奏会形式オペラ」というとそれだけで舞台形式オペラと比べてお客が半減するのだそうです。でもそれは、演奏者が演奏会形式オペラの良さを活かしていないからではないでしょうか。演奏会形式というのはことによると舞台形式よりも実は愉しいのであることを、フィオレッティのメンバーが教えてくれたような気がいたします。
     この「演奏会形式オペラ」、大掛かりな舞台仕掛けも要りませんので手軽に楽しめます。今のところ今度11月に神戸で行われるだけなのですが、是非みなさんの地元でも聴いて欲しいと思います。経費はそれ程掛かりませんので、興味のある方は是非アンサンブル・フィオレッティを呼んで下さいませ。

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      • 2020.10.23 Friday
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      • 23:04
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      コメント
      こんばんは♪稲刈りはお済みですか?家のお米は「特上」東急を頂きましたが、カメムシにやられて黒くなったものも多数見受けられました。精米したときの歩留まりが悪くなるそうで、がっかりです。
      10月30日は、「なぜ、この日なの?」と、本当にお気の毒です。
      昨年と言い、よくよく相性が悪いんですねぇ。ご落胆、お察し申し上げます。
      わたしも、今月遊びすぎたので、主人の理解を得られるか微妙なところです。
      でも、前奏曲聴きたいですよね。
       ハイドシェックの次の演奏会、当初は28日と聴いていたのに、何故30日に変わったのかと思います。ドビュッシーの「前奏曲」がありますから、紀尾井のプログラムより魅力的なのですが。
       お米はまあまあ。当初遅れた作柄も梅雨明け以降の晴天で回復しました。特にウチのように刈り取りが遅いところ程、気候の影響を受けていません。ただ今年は私自身余り携われず、塾頭が我が田んぼに来てやっています。
       「ドンブラコ」客を集められなかったですから、来年はちゃんと客を集めるように宇野先生に宿題を出されました。ですから歌謡曲のプログラムは再来年以降にお預けです。
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