津軽のふるさと | 中川岳志のブログ
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津軽のふるさと

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 宇野功芳氏は昨年のインタヴューで、「津軽のふるさと」(米山正夫作詞・作曲)は良い歌過ぎて流行らなかった、と言っておられます。私はどういう意味なのかよく分からなかったですから訊いてみると、「高級な歌は口遊み難いから流行らないのではないか」とのことです。はてさて、そのようなものでしょうか。
 昨年の富山でのアンサンブル・フィオレッティの演奏会の際に、アンケートをとった結果良かった曲と答えられたのを見ると、この日歌われた古関裕而の4曲(「高原列車は行く」「イヨマンテの夜」「愛作の花」「長崎の鐘」)、そして米山正夫の2曲(「森の水車」「津軽のふるさと」)全てが上位を占めていました。逆に服部良一(「山のかなたに」「青い山脈」「母は青空」)はあまり人気がなかったです。これは単な選曲の差でしょうか。
 さてこの「津軽のふるさと」についてもうひとつ。宇野功芳氏が昭和初期の歌謡曲を復刻する際には、オリジナルの歌手の良いところを真似してでも、極力原型に近い形で合唱にアレンジしようとしているのだそうです。でも美空ひばりや淡谷のり子の場合は癖があり過ぎるので、それをとった形で曲そのものの純粋な魅力に迫ろうとする、ということですが、実際に「津軽のふるさと」はアンサンブル・フィオレッティにとって、傑作のひとつに数えられる歌ではないでしょうか。

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北村季晴,宇野功芳,アンサンブル・フィオレッティ,佐藤和子,高柳未来
 リズムやメロディがいかにも単純で、一聴稚拙な作品かと思ったが、二度三度と聴いていくうちに、ニュアンスの豊かさを発見して次第に魅せられていきます。基本のリズムで全曲を統一しながら、間に登場する日本古謡が実に効果的に使われて、ジンワリと心に来るところがあるのです。そういう意味で、実に微笑ましい作品と言えるでしょう。
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