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世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):リベロは後衛で役に立たない選手に入れるものなのか

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    JUGEMテーマ:バレーボール


     リベロはMBが後衛に下がった時にに入れるものと相場が決まっているみたいです。それがどうしてなのか考えられたことはありますでしょうか。と言っても私が正確に答えられる訳でもないのですが、私なりの解釈は100%全てが間違っている訳でもないと思います。
     まずMBの選手というと、アタックではクィックが主になります。そしてセンターでブロックしますから、ブロック力が問われるポジションでもあります。この2つがどこで役に立つかというと、前衛の時だけです。後衛ではブロックに参加できませんし、バックアタックにクィックを使える訳でもありません。つまり前衛に特化した能力を持っているのがMBですから、後衛ではリベロと交代するのです。
     リベロがMB対角に入れる理由に対しては、上記が優等生的な答えになるのではないでしょうか。言ってみれば「後衛では役立たず」ということになる訳です。でもそのことによって、現代のバレー、特に全日本にではWSの選手とMBの選手間における負担格差と言うものが、生じるようになってしまったのです。MBの選手は打数が少ないのに、後衛をやらなくていい、というのでは、センターブロックの負担があったとしても、これではいささか不公平であり、このことを放置していては、ただでさえチーム全体の総合力で戦わなくてはいけない全日本にとって、マイナスにしかならないのではないかと思います。
     ということですが、ここまでお話したなかに、私はMBは打数が少ないのに後衛をやらなくてもいい、ということを述べました。何を言いたいのかと言うと、リベロの配置は「後衛では役立たず」ということだけをしか見ていない、ということです。もうひとつ考えるべき要素があるのではないでしょうか。それは「リベロは前衛での負担が大きい選手を後衛後衛で休ませる為に入れる」という考え方はできないでしょうか。
     そこでWSとMBの負担格差を解消する為にどういうものが考えられるかですが、ここは負担が比較的に少ないMBのポジションに新たな役割りを求める必要が出てくると思います。ひとつは後衛で何らかの役割りを果たして貰うことです。もしMBの選手に後衛の役割りができれば、リベロは前衛のより負担の大きい場所に入れることができます。もともと日本のセンター・プレイヤというのは、実は守備力があるのです。リベロのない時代には、センターこそが守りの要をやっていましたし、今でもMBの選手がサーヴを打つときだけ後衛に入りますが、相手のアタックを結構拾ったりしています。ここは世界のMBと違った日本独特のセンターとしての文化だと思います。これにサーヴレシーヴやバックアタックの能力が加われば、後衛として十分にやっていけることになります。
     2つ目としては、前衛での役割りを増やすことができないかを考えることです。といってもトランシジョン時にはこれ以上どうしようもないですから、レセプション時にサーヴレシーヴすることができるかどうかです。サーヴレシーヴとクィックは共存しません。ですが拙ブログで度々述べている「レセプション時とトランシジョン時における役割り分割」を行えば、可能になります。もしセンターブロックにレセプション・アタックが加わることで、サーヴレシーヴしない選手の働きを助けたなら、私は前衛で十分に頑張ったご褒美として、後衛で休ませてもいいのではないでしょうか。
     そもそも五輪最終予選では、PH(パスヒッタ)の選手に後衛3ローテだけレシーヴァを入れる選手交代をしていましたが、これは単なる守備固めということだけではないと思います。消耗の激しいPHの選手に一息つかせてクールダウンさせる。そういった目的もあろうかと思います。このようなことをする為に選手交代をしなければいけないのは、現状では「MBの選手が後衛では役に立たない」からリベロをMBに入れなくてはならないから、PHの選手は後衛でも頑張らなくてはいけないからに他ならず、こういうところがWSとMBの負担格差を生じさせていると思うのです。リベロは「後衛で役に立たないからそこに入れる」という発想ではなく、「前衛で目一杯働いて貰う為に後衛では休ませる」という考え方も必要になってくると思います。
     なおサーヴレシーヴやバックアタックのできるMB、という選手は今の段階では殆ど居ません。それは日本のバレー界全体が世界標準とやらの枠組みに毒されており、そのような特技を持った選手が子供の頃から育てられなくなっているからです。それでも戦力的に乏しい中高生では、そのような使い方をされている人材は稀にはいます。そういう選手をVリーグで上手に使いこなせばいいのに、学生時代にセンター・エースをやっていながら、社会人になった途端に「サーヴレシーヴができるという素晴らしい能力」でWSにわざわざ転向させたり、MBとして使ってもサーヴレシーヴさせなかったりと、世界標準とやらの役割り分担に押し込めてしまわれるのです。そうして有為な人材が失われていくのです。
     ですから今の段階でできることは、以下のようなことでしょう。

    1.MBの選手にサーヴレシーヴやバックアタックをやらせてみる
    2.PHの選手にセンターブロックからの短助走でのクィック攻撃をやらせてみる
    3.センター・エースを経験したことのある選手を全日本で鍛え治す

     1.に関しては最もまともなやり方ではありますが未知数な部分が多く、2.の方がより現実的かと思います。3.については人材が皆無という訳でなく、今の段階でVリーグに何人か居ますが、今の全日本には入って居ませんので、今度のリオディジャネイロ五輪には登用されることはないでしょう。
     私は今の状態を放置してWSの選手にばかり負担をかけるバレーをやっていたら、日本はメダルなど取れないと思っています。果たして真鍋監督の頭の中に、そうした構想はあるでしょうか。

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