<< 東京ヤクルト・スワローズ2016:実に気違いじみた異常な投手のランク付け | main | 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):リベロは後衛で役に立たない選手に入れるものなのか >>

世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):リベロは対角に置かないと損なものなのか

0
    JUGEMテーマ:バレーボール


     リベロは対角に入れなければいけないのか。こういうのは普通は考えもしないことなのでしょうか。MB対角に入れることで相場が決まっていますから。答えは勿論ノーであることは、バレーのルールを知っている人なら、誰でも答えられることかと思います。例えば全日本で2013年にMB1がお披露目された試合、以下のようになっていました。

    (S1)
    石井 新鍋 大竹
    迫田 木村 中道
     ここでリベロの佐藤あり紗は迫田さおりのところに入りました。

    (S6)
    迫田 石井 新鍋
    木村 中道 大竹

     ここから3ローテは大竹里歩のところがリベロになります。

    (S3)
    大竹 中道 木村
    新鍋 石井 迫田

     ここから2ローテは大竹の対角である迫田ではなくて石井優希のところです。つまり後衛として残したい、あるいは残さなくてはいけない選手を3人のなかから2人選んで、残りの1人にリベロを入れればそれでいいのです。
     それでは、リベロは対角に入れた方が良いのでしょうか。ここが考えどころかと思います。その理由はリベロのポジションの差し換え、つまりローテを回すことによりリベロのポジションが前衛に上がった場合(リベロがMB対角に普通に入る場合は日常的に見られる光景)や、後衛選手のなかで別の選手と差し換える(2013年の全日本で上記S2からS1にローテを回した際に石井の位置から迫田へポジション変更することで発生)場合は、1ラリーリベロは入ることができないルールになっています。ですからリベロを頻繁に差し換えるよりは、対角に置いた方がそうした面では有利と言えるでしょう。
     しかしここでひとつ考えなくてはいけないのは、差し換えの際にリベロを入れられないのは、ルール上「1ラリー」となっていることです。MB対角にリベロを入れている場合、MBの選手のサーヴが終わるまで通常はリベロが入ることがありません。これがどうしてなのか、正確にお答えできますでしょうか。ルール上リベロが入ることができない訳ではないことは、これまで述べてきたことです。確かにMBの選手が1本目のサーヴを打つ際には、リベロが前衛に上がった対角のMBの選手と交代したばかりですから、ここでリベロが入ることはできません。
     では2本目からはどうなのか、ということになります。先の「相手のセットポイントでMBの選手にサーヴが廻ったらどうするか」のところで述べた通り、入れることはできます。でもリベロはサーヴを打つことはルール上禁止されていますので、どうしても入れたい場合は、MBの選手以外のところにリベロを入れなくてはいけなくなります。そしてMB以外の選手のところにリベロを入れた場合に、MBの選手のサーヴでサイドアウトを取られてしまうと、そのMBの選手を残したままの状態で、相手のサーヴをレセプションしなくてはいけなくなるのです。バレーボールは連続失点しないことが何より大事ですから、こうした事態は避けなくてはなりません。つまりMBの選手がサーヴを打った際に、そこでサイドアウトを取られたらそのMBの選手とリベロが代わらなければいけないから、MBの選手がサーヴを打ち続けている間は、リベロはベンチに待機した方が良い、ということになっているのです。
     先に「相手がセットポイントの時だけに限ってはMBのサーヴ2本目からはリベロを入れるべき」と言ったのは、サイドアウトを取られたらそれで終わりだからです。前向きに解釈すれば、「サイドアウトを取られた時のことなど考える必要がない」ということになるのです。ですから相手がセットポイントの時はどこかにリベロを入れて、何がなんでも相手のアタックを拾いに行くべきでしょう。なのにこれがどのチームもできていないから、私はいったい何を考えているのか、と言いたくなるのです。
     さてリベロを対角に入れた場合は、リベロの入れるポジションの選手がサーヴを打っている間はリベロが入らない方が良い、ということが理解できたところで、ではリベロの入るところが対角ではない場合はどうなのか、ということを改めて考えてみましょう。2013年の全日本を例にもう一度図示いたします。

    (S4)
    中道 木村 迫田
    佐藤 新鍋 石井

    (S3)
    大竹 中道 木村
    新鍋 石井 迫田

     迫田の1本目のサーヴではリベロが入ることができません。ですが連続得点して2本目にサーヴを打つ際には、石井のところにリベロが入ることができます。それはサーヴを打つのは石井ではないからです。
     つまり私がここで言いたいのは、もし対角にリベロが入れないことにすれば、リベロのポジション変更に伴うリベロ不在のラリー数は1つで済むということです。
     こうして考えてみると、リベロは対角に入れるのと対角に入れないのとではどちらが得なのか、といった問いに対して、「対角でない方が得」とまでは言い切れないまでも、「対角でないと損する」かどうかは微妙であるものでしょうし、少なくとも「対角に入れないと大損する」などということだけは絶対にないと言えるでしょう。
     という訳で、もし「リベロは対角に入れなくてはいけないもの」といったことは勿論のこと、「リベロは対角でなきゃ損だ」といった思い込みがありましたら、そうではないものと是非認識して頂きたいと思います。それはこういったことに捉われた状態で新戦術が考えたとしても、中途半端なものしかできないからです。
     以上がこの記事における主旨ということになります。

    他の日記ブログ

    スポンサーサイト

    0
      • 2017.09.19 Tuesday
      • -
      • 17:13
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      コメントする









      この記事のトラックバックURL
      トラックバック
      calendar
           12
      3456789
      10111213141516
      17181920212223
      24252627282930
      << September 2017 >>
      PR
      ランキング
      音楽ブログランキング にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ くる天 人気ブログランキング(環境問題) ブログランキング(政治問題) (バレー) (日記)
      ブログ更新状況
      ・−−−−−−−−−−−・ | List Me! by BlogPeople | ・−−−−−−−−−−−・
      他のブログ
      selected entries
      categories
      archives
      recent comment
      • 全日本女子バレー:クラチャン・バレーから見たサーヴレシーヴ改善の模索
        trefoglinefan (09/14)
      • 全日本女子バレー:クラチャン・バレーから見たサーヴレシーヴ改善の模索
        ムラ (09/13)
      • 東北楽天ゴールデン・イーグルスの人的補償を考える
        trefoglinefan (05/27)
      • 東北楽天ゴールデン・イーグルスの人的補償を考える
        オニヒトデ (05/23)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):全世界的なサーヴの向上が全日本を直撃
        trefoglinefan (05/12)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):全世界的なサーヴの向上が全日本を直撃
        maki (05/12)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        trefoglinefan (05/10)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        Maki (05/09)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        trefoglinefan (05/09)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        Maki (05/09)
      recent trackback
      recommend
      北村季晴:おとぎ歌劇「ドンブラコ」(全曲)
      北村季晴:おとぎ歌劇「ドンブラコ」(全曲) (JUGEMレビュー »)
      北村季晴,宇野功芳,アンサンブル・フィオレッティ,佐藤和子,高柳未来
       リズムやメロディがいかにも単純で、一聴稚拙な作品かと思ったが、二度三度と聴いていくうちに、ニュアンスの豊かさを発見して次第に魅せられていきます。基本のリズムで全曲を統一しながら、間に登場する日本古謡が実に効果的に使われて、ジンワリと心に来るところがあるのです。そういう意味で、実に微笑ましい作品と言えるでしょう。
      recommend
      links
      profile
      search this site.
      others
      mobile
      qrcode
      powered
      無料ブログ作成サービス JUGEM