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世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):世界標準の崩壊は男子でも始まっている

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    JUGEMテーマ:バレーボール


     全日本男子バレーの方は最終予選残り2試合を残して予選敗退が決まってしまいました。5試合で1勝4敗という勝敗数もさることながら、負けた4試合のうち3試合はストレート負けはいう、成績だけを見れば惨敗と言っていいでしょう。ですがそんなに絶望的な戦い方をしていたかと言えば、そうとは言えません。前回の五輪予選の方がはっきり言って世界との差、具体的に高さとパワーで圧倒された感があったのですが、今回は決して高さにやられた、といった感じではなく、今回は石川祐希や柳田将洋といった若手だけでなく、米山裕太や富松崇彰といった身長のない選手が奮闘し、背の高い相手に互角以上に渡り合っていたのが実に印象に残りました。これこそ全日本バレーの在り方かと思います。
     それでは今回の敗因はなんだったかと言うと、サーヴレシーヴを中心に日本の守備が崩されたことにあると思います。女子の方の世界的なサーヴ力向上はここ数年の傾向としてありましたが、男子の方にもそれはなかったとは言えないなかで、昨年までは全日本のサーヴレシーヴは耐えられたのが、今年に入ると崩壊させるまでに至った、という感じがしてなりません。男子の方にも世界標準の崩壊が始まっているのかも知れません。
     それにしても「世界標準」という名前、私は何とかならないものかと思います。いかにもこれが一番素晴らしい戦術のような名前がついていますが、これはしっかりしたサーヴレシーヴがあってこそ成り立つもので、アタッカはトスが上がる前に動き出して、十分な助走から高い打点でトスを呼び込むように打ちます。アタッカの打点は助走がある分ブロックより高くなるのが当たり前で、その高さの差を利用するという、いかにも万能のようなものに思われますが、これはセッターがここにトスを上げてくれる、という信頼があってこそ、早めの助走に入れるのであることを、すっかり忘れられているような感があります。
     そもそもサーヴレシーヴがAパスが良いのはどうしてでしょうか。クィックのトスを上げる為だと言うのは、勘違いも甚だしいと思います。セッターが好きなところに正確に上げる為ではないでしょうか。世界標準によるファースト・テンポによる攻撃も、正確なサーヴレシーヴがあってこそ成り立つということを、認識しなくてはいけません。
     つまり世界標準の崩壊が始まっているなかで、世界標準絶対主義者は、いつまでその完成を夢見ておられるのかと思うのです。現実的にその基点となるサーヴレシーヴを何とかしないと、始まらないのではないでしょうか。
     ここまで来ると「標準」などではなく「理想」あるいは「夢物語」ですね。そういうものに対して「世界標準」などという名前が、いかにもふざけたものであると思うのは、私だけでしょうか。それでも「世界標準」という言葉を使いたいのでしたら、まずサーヴレシーヴをしっかり立て直すべく具体的な方策を確立したうえで、ファースト・テンポによる力強いアタックまで確実に行える戦術を、再提示して頂きたいと思うのです。
     世界標準とやらでできていることと言えば、バックオーダによるレフト、センター、ライトのポジョン分けやサーヴレシーヴ担当を決めるなどポジションの専門化することだけであって、それでファースト・テンポによる攻撃ができなくなっているのでしたら、はっきり言って世界標準の猿真似をしているのに過ぎないことになります。こんなことで全日本が戦えると思っておられるのでしょうか。
     女子の場合は強いサーヴと前よりのサーヴを分担するのが良いと考えたうえで、これまでいろいろ提示してきましたが、男子の場合はかなり難しいです。強いサーヴで弾かれているからで、果たして3人横並びを4人横並びにすることで、解決できるものなのでしょうか。
     ただ後ろ3人が後方で構えて強いサーヴに集中することで、なるべく弾かれないようにするのはありかと思います。当然に前をカヴァーする選手もつくということで、やはり新しい考え方で前と後ろをきっちり役割り分担させたM型フォーメーションは、有効的になるかも知れません。勿論M型のレセプションはある程度ポジション・レスにしないとできないことです。逆にここが器用な日本人にとってチャンスになり得るのではないでしょうか。
     「バレーは世界標準でないといけない」と思っておられる方にお伺いしたいのですが、世界標準のどんなところを評価しておられるのでしょうか。「バックオーダによるポジションの専門化」というのでしたら、きっと私とは相容れないと思います。私はファースト・テンポの攻撃をやろうがやるまいが、ここに限界があると思っているからです。でも「ファースト・テンポによる高くて速い攻撃こそが大事」なのであって「選手個人はレフトであろうがライトであろうが関係なく固定する必要がない」というのでしたら、サーヴレシーヴを完璧にしたうえで、正確なトスからいかに素晴らしい攻撃につなげるか、ということに対して本気で考えてみませんか、ということを申し上げたいと思います。

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