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東京ヤクルト・スワローズ2015:休養十分だからと言って中継ぎ投手を疲弊させてはいけない

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     8月14日のヤクルトvs阪神戦、実に不思議なことが起きました。両チームの使われた投手は以下の通りです。

    (ヤクルト)
     古野、松岡、秋吉、久古、ロマン、オンドルセク

    (阪神)
     藤浪、歳内、高宮、安藤、岩本、オ・スンファン
     この試合、いったいどちらが勝ったのかは、皆さんご存じの通りです。最後にオが投げているのを見れば、阪神が勝ったことは容易に想像できると思います。ですが阪神は勝ちパターンでない投手を多く使っていて、最後にオが投げなくてはいけなくなったのは、9回に4点もリードがありながら岩本が1アウトも取れないでピンチを招いたからで、阪神は勝ちゲームであっても点差があるなかで、ブルペンを極力消耗せずに戦おうとしたことがうかがえます。
     一方のヤクルトはどうでしょうか。勝ちパターンの投手を目一杯注ぎ込んで負けてしまったことになります。決して僅差だったとは言えません。阪神がこのような投手起用ができるくらいに、それなりの大差(3〜4点)がついた試合においてです。
     このような投手起用になったのには、それなりの理由はあります。阪神は前日までの中日戦3連戦において、ブルペンをフル稼働させ3連勝した為に、できるだけ投手は休ませたかったのです。一方のヤクルトは広島3連戦で最初の2試合は先発投手が完投し、最後の1試合は序盤で早々と試合が決まって、敗戦処理投手しか使いませんでした。つまりブルペンの投手は休養十分だった訳です。
     でも私が問題にしたいのは、中継ぎが休養十分なら無駄遣いしてもいいのですか、ということです。確かに登板間隔が余りにも空くと、逆に不安も生じるでしょう。でもこの試合は3連戦の初日なのであって、まだ2試合後ろに控えているのです。そのことを真中監督はいったいどうお考えなのかが、私には大いに疑問なわけです。
     もし2試合ともいつもの勝ちパターンに入って、7回から1回ずつ投げればいいのでしたら、各投手1回ずつ3連投しても問題ないとは言えます。ところが今年のヤクルト、そのパターンに持ち込めた試合は、いったいどれだけあるでしょうか。先発投手が余りにも情けない状況で、6回投げきれないものだからドタバタ継投に入ることが多々あるのです。だとしたら必勝の継投も宝の持ち腐れになってしまう。そうした試合が今年はどれだけあったでしょうか。
     ヤクルトの先発投手陣は、6回投げ切ることは殆どありません。だとすれば、5〜6回に勝っている状態で、早めに勝ちパターンに入ることも考えなくてはいけないことになります。こうした場合、中継ぎがどれだけ休養できているのかが、大事であることは言うまでもありません。ワンパターンの継投など戦力に余裕があり、役割りをがっちりと決めていれば何も考えなくても勝てるようなチームがやることであって、戦力に劣るチームは知恵を絞って臨機応変に選手をやりくりしないと、絶対に勝てないのです。ヤクルトのようなチームがサルでも分かるような野球をしていて、優勝しようだなんて無理なことであることは、容易に想像できると思います。
     なおこの試合に関しては、9回裏にヤクルトの打線が奮起して、阪神にオ・スンファンを使わせたことは、評価できます。この為に勝ちパターンの投手を惜しみなく投入したという向きはあります。ですがもしそうだとすれば、6回裏のヤクルトの攻撃は、この上なくお粗末だったとも言えます。7回表の阪神の攻撃で、先発投手の藤浪に打順が廻ってくるのが確実な状態でしたから、6回で既に95球投げている藤浪ですから、この回で交代することは目に見えていました。ところが6回裏にヤクルトが余りにも淡白な攻撃をした為にあっさり13球投げただけであっさりチェンジになり、7回表に藤浪はそのまま打席に立ち、藤浪は7回を投げ切ってしまったのです。こういうのはヤクルトにとって大失態以外の何物でもないでしょう。塁に出た今浪以外の打者は初球または2球目に手を出して、あっさり凡退したのです。好球必打で臨んだのならいいのですが、とても甘い球とも言えないのを手出しして、藤浪を助けてしまいました。どうやっても藤浪はこの回で降りるものと思い込んでいたとしたら、本当に取り返しのつかないことをやってしまったことになります。
     もし藤浪が6回で降りていたら、阪神のブルペン投手陣とヤクルト打線の力関係からして、試合がどうなっていたか分からなかったと思います。そして例え試合に負けたとしても、阪神は疲労著しい福原の投入をせざるを得なかったことが考えられます。こうしたことが翌日以降の試合に影響することは言うまでもありません。
     結局この試合、ヤクルトは負けただけでなく勝ち試合の投手も目一杯消耗させられた、労あって益なしとも言える実に馬鹿げた試合となってしまいました。一方の阪神はオ・スンファンを使わされたことは痛手ではありますが、勝ったうえに福原を休ませ、しかもヤクルトに投手を無駄遣いさせた訳ですから、これ程実り多い試合は滅多にないものと言えるのではないでしょうか。
     ヤクルトは6月に静岡でたった1人とは言えオンドルセクの無駄遣いの大失態を演じ、翌日の神宮で館山が5回を持たずに薄氷を踏むような投手リレーを行いました。今回の8月15日も案の定、おなじ館山が5回をやっとの思いで投げ切りましたが、6回に上がった松岡がピリッとせずに、前日2イニングも投げた秋吉の救援を仰ぎ、その秋吉が6回途中から7回まで投げなくてはいけなくなったのです。このようなことをしてしまったら、16日に秋吉はもう投げられないでしょうね。15日も何とか勝ったものの、前日の中継ぎの無駄遣いが悔やまれそうな試合展開になった訳です。
     更に言うと、8回裏に5点入れて8点差にしておきながら、最後に抑えのバーネットを出しました。いくら休養十分だとは言え、こういうのも私は無駄遣いだと思います。抑えは1イニングしか投げられないという決まりでもあるのでしょうか。勿論そのような決まりがある訳もなく、16日に試合展開により、バーネットが2イニング以上投げなくてはいけなくなる展開が、皆無だとは言い切れません。14〜15日の2日間で中継ぎ投手を疲弊させてしまった後ですから尚更です。果たして17日の試合、いったいどうなることやら。

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