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アンサンブル・フィオレッティ福井公演2015に行ってきました

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    JUGEMテーマ:合唱


     6月7日、アンサンブル・フィオレッティの福井公演に行ってきました。フィオレッティの実演を聴いたのは2年ぶりで、随分と久しく聴かなかったことになります。

    コンサート情報 >>
     会場のみくに文化みらい館へは車で行きました。富山からは高速で約1時間半で着き、思ったより近かったです。これだけでしたら、十分に日帰りコ−スですね。因みに三国には2度目になります。1度目は約20年前、Jリーグのプレシーズン・マッチで、サンフレックェ広島の応援(相手はヴェルディ)に行ったのですが、この時三国からの帰り、金津でなく加賀ICから乗ったのを覚えています。地図を見ると金津から乗るより、加賀に斜めに抜ける305号線に魅力を感じてそこを通ったのですが、別に山道でもないのにくねくねしていた記憶があります。その時は夜に通っていましたから、実に謎だった記憶があります。そして今回、加賀から逆に305号線を使ってみました。そしたら東尋坊の海と潟の間に305号線が通っていることを知りました。だから道が曲がりくねっていたのですね。帰りは金津から大人しく入りましたが、決して近くはなく、三国は高速から案外遠く感じました。高速に乗る時間は1時間そこそこなのを考えると、そこからの距離が遠く感じられます。
     演奏者が入場して演奏会に入る時、いつもと変わらない独特の緊張感が走ります。指揮者宇野功芳氏が黙って一礼の後に演奏者の方に向かって構え、ピアニストが指揮者の方に顔を向けるのが合図で、宇野氏が指揮の手を下げてピアノが第一声を奏でることで、演奏が始まります。私はいつものこのようなスタイルが好きです。合唱のコンサートというと、何だか余計なトークがあったりしますので。プログラムが配られるのですから、曲目紹介などする必要はないと思います。
     「絵日傘」はやっぱり懐かしいですね。フィオレッティで何度も聴いてきたからこそ、コンサート会場に戻ってきたのだ、と私には安心できる曲です。第1ステージは春を飾る歌を並べたのでしょうか。「胡蝶と雲雀」は初めて聴いた曲です。全く情報がなく楽譜を宇野功芳氏に送ってもらってやっと知ることができたのですが、「きいろいきいろい歌」のような謎かけになっているような愛らしい歌だと思いました。
     第2ステージの最初はいきなり「別れのブルース」。実はこれも私は初めて。そもそもコーラスでどう演奏するのかと思っていたところ、平木郁子さんがソロで1題目歌い上げましたのには驚きました。2題目はコーラスにしましたが、このスタイルは良かったと思います。「燃ゆる大空」「夢去りぬ」「山小舎の灯」ではコーラスの妙が味わえるのですが、このホールは特に高音が響き過ぎるのか、「燃ゆる大空」の3題目で森康子さんのソロが、バックコーラスに消された場面があったような気がします。あとピアノの村田智佳子さんは2年前この曲がどうしても譜めくりの助手を必要としていましたが、これは解消されたようです。でも前奏の終わりに、左手だけの伴奏の時に、さっとめくる時やっぱり危うかったでしょうか。このあたりもピアニストのテクニックでしょう。この曲は1題目、2題目、4題目と森さんがソロで歌う3題目は伴奏が違う為に、譜面も長くなります。ただこれはオリジナルもそうなっていて、バックコーラスを活かす為に山田耕筰がしっかり配慮したのだと思います。岡島雅興氏の編曲もこれを忠実に再現している訳です。
     第3ステージは「恋するニワトリ」で始まったのですが、宇野氏が編曲が楽しいと言っておられたのが分かるものでした。岡島氏の遊び心の感じられるものでした。「青い山脈」はアンコールに廻って代わりに入ったのが「津軽のふるさと」。宇野氏や岡島氏をはじめ演奏する方としては、どうもコーダを抜きたいらしく、それを横浜で実践したこともありましたが、聴く方としてはどうなのでしょうか。私には入っていないと物足りないのですが。因みに福井の公演では入りました。
     第4ステージは2曲目に「三日月娘」が入りました。これは第3ステージの「銀座セレナーデ」とともに随分早くから宇野氏が取り上げられた曲です。「夢去りぬ」もそうなのですが、私からすると初期の曲を聴くと、いかにも「フィオレッティを聴いた」という気がするのが不思議です。それだけ歌い込まれているのでしょうか。
     アンコールはまず「夜来香」。まず序奏を聴いて驚きました。初期の時に戻ったのです。宇野氏はこの伴奏が気に食わなくて、李香蘭が歌った時のオリジナルを編曲して序奏を改編したのですが、私はむしろ初期の序奏の方が気に入っておりました。ここに至るまでの経緯は私には興味があるのですが。そして最後にみんなで「青い山脈」を歌って終わりました。ホワイエで行ったコンサートですから、歌声喫茶そのものでしたね。私は歌詞を見てついて行くのに精一杯でしたが、後から思うと宇野氏の指揮を体感しようとしなかったのは、痛恨の極み。これまで聴くこと専門でしたから、心構えが全くなっていませんでした。これ程間近で宇野氏の指揮を受けられる会場はないのですから。この日は地元の合唱団の人たちも多数来ておられたですから、きっと宇野氏の指揮から湧き出る気を感じとりながら、歌っておられたのではないかと思います。
     ピアノ伴奏の村田さん、2年の間に随分良くなっていました。アップライトのピアノを実に繊細に扱って、良い音色を出していたと思います。ハイドシェックもそうですが、本当にピアノに愛情のある弾き手でしたら、グランドピアノであろうがアップライトであろうが関係ありません。ハイドシェックが一般の邸宅でアップライトのピアノで素晴らし音色を聴かせてくれた時、楽器に対して偏見を持ってはいけないことを実感したのですが、以来弾き手の奏でる音として、純粋に捉えるようになりました。村田さんは流石にハイドシェックのような訳にはいきませんが、実に楽しく、しっかりコーラスに寄り添って伴奏していました。時に夢中になり過ぎて、指揮者の届かないところでやや先走る危うさは相変わらずでしたが、これはホワイエでのコンサートの課題かと思います。ピアノの向ける方向が限られるなかで、指揮を感じ取り難い方向になってしまうのは仕方ないところなのかも知れません。そこをどうしっかりとアンテナを張っていくかは、村田さんの今後の課題かと思います。若い演奏者は伸びしろがあって、1回1回の成長はやはり楽しみなところがあります。
     横浜定期公演は2013年の横浜が最後になりました。その後6月に東京ではお別れコンサートもやり、冬の大阪公演は前年に最後で断っておられるなかで、地方公演がたまに行われることは、私にもいささか不可解なことでしたが、昨日宇野氏とお会いして、今は1回1回が本当に貴重なのだそうです。横浜を最後にして、大阪も前年に次を約束できない状況だから、最後にしたのだそうです。その一方で地方公演に関しては、約束できないなかで「できればやる」というスタンスをとっておられるようです。東京大阪近辺の人たちは数多く聴けましたし、毎回会場が一杯になりました。でも地方では聴いていない人たちが殆どのなかで、実際に客を集めるのも大変です。でも実際に会場に来られた人たちは「こんなコーラスがあったのか」と驚かれるのも事実です。
     ですから地方公演がこれからもあるとすれば、その実現は主催者の熱意次第でしょうし、もし地方公演が実現した際には、拙ブログの読者の方々は、行ける会場があれば是非足を運んで欲しいと思います。ただし次の演奏会がいつなのか、そもそもあるかどうかさえ分からないなかで、アンテナを是非張って頂きたいと思います。

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      • 2019.10.19 Saturday
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      コメント
      中川 さん
      お疲れ様でした.久しぶりにフィオレッティを拝見しましたが,相変わらずの素晴らしさで感動しました.全員が集まるのは大変でしょうが,これからも時々懐メロを披露してほしいです.それでは,この度はご案内いただきありがとうございました.これからもどうぞよろしくお願いします.
      nekoski(滋賀県在住)
      • nekoski
      • 2015/06/08 10:59 PM
       nekoskiさん、こちらこそお会いできて嬉しかったです。今回はすっかり客となっていました。でも満席になってしまいましたので、宇野さんの奥さんとカウンター内で聴いていました。音が十分に伝わって楽しめました。
       福井は案外近くて良かったです。本当にまた北陸に来て欲しいですね。
      中川さん
      三国公演についてコメント有難うございます。
      私は三国町合唱団の団員です。
      今回の公演は三国出身伊藤逸子さんのおかげです。フィオレッティの自己負担で演奏会をしたいと、三国町合唱団に連絡があったのです。伊藤逸子さんのお母さんが三国町合唱団の創始者なのです。(今年60周年記念演奏会があります。)2月15日にフィオレッティのメンバーと宇野先生の奥様の5名の方が文化未来館に来られて、館長さん、三国町合唱団の指揮者と私で打ち合わせをしました。伊藤逸子さんとのご縁で三国町合唱団が集客、チケット販売などを受け持ちました。
      また実行委員会を作って坂井市の文化振興事業団の支援事業に申請し、MAX40万円の助成を受けることができました。入場者が170名で、計70数万円。出演者の旅費・宿泊費などにはなったと思いますが、利益は無しでしょう。でもご負担を減らすことができて本当に良かった。
      昔ウイーン少年合唱団を聴いた時のような感動が今回はありました。また演奏会があれば大阪でも名古屋でも行きたいと思っています。演奏会の情報がありましたら是非教えてください。
      2〜3年先にでも地元の文化助成を集めて、また来ていただける機会を作れたら良いなあと思っています。
      よろしくお願いします。
      (巽 信夫)
      • tatsumi
      • 2015/06/11 10:30 PM
       これはこれはtatsumiさん、ありがとうございます。合唱団のお方だったのですね。私はこのような形でしか応援できなかったのですが、たくさんの方にお出で頂けて、本当に良かったと思っております。
       私は富山でかなりお金を使いましたが、それは「お金を使ってまでも残したいものがあった」からで、そうした思いがなければできないことだと思います。その都度伊藤さんには随分と気の毒がられたのですが。
       逆に今回の件も伊藤さんにしてみれば、同じ思いがあったことと思います。だからこそ沢山の人たちに聴いて頂けて、本当に良かったと思っている次第です。
       私がここに述べた通り、定期公演をやめちゃったのには、やはり年齢的な理由があります。無理が利かないところまできていますから。でも次の目標ができれば、まだまだがんばってくれるかも知れませんね。息長く活動を続けて頂きたいと思います。
       次回のコンサートに関しては、今のところ全く予定がないかと思います。東京と大阪は少なくとも最後にしちゃった訳ですから。私なりにアンテナは張るつもりですので、もし演奏会の情報があれば拙ブログに載せたいと思いますので、その節は会場に足を運んで頂ければ幸いです。
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