<< JTマーヴェラス2014-5:下位リーグでは格の違いを見せつけ | main | KUROBEアクアフェアリーズ2014-5:小さなエース和才奈々美 >>

トヨタ自動車ヴァルキューレ2014-5:有能な選手の特徴を活かすフォーメーションの確立を

0
    JUGEMテーマ:Vリーグ


     今年度チャレンジ・リーグ初参戦したトヨタ自動車ヴァルキューレは、チームとしては先輩チームに全く歯が立たず1勝しかできなかったのですが、そうしたなかでも傑出したパフォーマンスを見せた選手は居ました。ひとりは得点王に輝いた佐藤優花で、改めてどれだけ凄い数字だったかを記述いたします。

    廣田唯と松尾妃七菜
    (トヨタ自動車の廣田唯と松尾妃七菜:2015年3月15日対JT戦より)

    (セットあたりアタック決定本数)
    第1位 佐藤優花(トヨタ自動車) 6.25
    第2位 大西悠加(JAぎふ) 4.83
    第3位 シッティラック・オヌマー(JT) 4.59

     オヌマーの数字を見ても分かるように、アタック得点は1セットあたり4点台後半を出せば一流で、例えばプレミアでも長岡望悠で5点台です。しかもトヨタ自動車は25点を取れるセットが少ない訳ですから、これはいかに驚異的な数字であるかが分かると思います。それだけ孤軍奮闘だったとも言えるのですが、どんなにマークが厳しくてもアタック決定率も決して悪くなかったことは先に述べた通りです。
     そうしたなかでもう1人取り上げたい選手が居ます。

    (サーヴ効果率)
    第1位 シッティラック・オヌマー(JT) 16.9
    第2位 芥川愛加(JT) 16.4
    第3位 上屋敷綾(JT) 16.0
    第4位 廣田唯(トヨタ自動車) 15.6
    第5位 山下真理(GSS) 14.2

     サーヴ効果率はプレミアから降格してきたJTが他チームを圧倒しました訳ですが、そのJTの選手に迫る唯一の数字を出したのが廣田(冒頭写真左)だったということです。実はこの選手は使い辛いと思っていました。MB登録なのですが172cmと決して大きい訳でもないですから、素晴らしいMBが他に居れば無理して使う選手とは言えません。しかしながらサーヴがいいのと左利きですからライトで使うと活かせる可能性はないものでしょうか。かといって普通にセッター対角で入れると後衛もやらなくてはいけなくなり、後衛での働きに関しては未知数ということになります。果たしてこの選手の上手い使い道はないものかと考えてみた次第です。
     ヒントになるのがGSS戦で見せたフォーメーションのなかにあります。

    (GSS戦S5)
    9廣田MB 1野末LA 伽野美RA
    8松尾Se ず監Mィ味 浅野愛Li

    トヨタ自動車S5

     このローテはライトの浅野美波が中央でレセプションしていますが、これは廣田をライトに使う為です。本当なら野末夏子と廣田をもう少し右に寄せたいのですが、セッターの
    松尾妃七菜は佐藤優の左でなくてはならないので、野末と廣田を右に寄せると交錯の恐れがあります。それを避ける為にこの位置が限界なのではないでしょうか。ただこの位置から左利きの廣田が、ライトまでブロードしてアタックするのは、実際に大変です。セッターの松尾を先に右へ走らせる分、尚更スタートが遅くなってしまいます。
     それとこの並びでは、浅野美センター、廣田ライトのローテは1つしか作れません。そこで私が思ったのが、浅野美センター、廣田ライトを全面的に活かすフォーメーションを創出することができないかということです。

    (S1)
    伽野美 1野末 16梅木
    9廣田 ず監M 8松尾
    浅野愛

     これは一見フロントオーダですが、セッター対角センター型MB1との折衷型のような気がいたします。S1では浅野美がレフト、野末がライトになってしまうのは仕方ありませんが、バックアタックに佐藤優が居る訳ですから、バックオーダのS1よりは有利な筈です。なおリベロは廣田のところに入ります。なお浅野美が中央でレセプションして野末が左に走る方法もありますし、野末が左でレセプションして、浅野美が左からセンター攻撃、ライト攻撃を使うという方法も決して無理なものではありません。

    (S6)
    9廣田 伽野美 1野末
    ず監0 8松尾 浅野愛

     リベロは梅木のところに入ることになります。浅野美が中央でレセプションしますが、松尾は浅野姉妹の間から前に行きますので、廣田は松尾と交錯しない進路をどうとるか考えなくてはいけません。どうしても上手くいかない場合は、野末を左か中央でレセプションする方法はとれます。これですと浅野美がレセプションに入りませんので、松尾の動きも随分樂になります。

    (S5)
    ず監0 9廣田 伽野美
    8松尾 浅野愛 1野末

     普通のフロントオーダですとS5がネックになると言われますが、セッター対角がレセプションできれば、それを回避する方法はいくらでもあります。佐藤優が左、浅野美が中央でレセプションすれば、松尾はやはり浅野姉妹の間から前に出ることができます。水準以上のセッターを目指すなら、この動きができるようになっておきたいところです。でもどうしても無理なら浅野美と野末にレセプションさせるやり方はあり、その方が廣田も松尾と交錯することを気にすることがない、というメリットはあります。
     S4以下セッターが前衛の時に関しては、S3の時もセッターは左からスタートしなくてはいけないというどうでもいいような問題はありますが、特に支障をきたすことはないと思います。
     よくフロントオーダとバックオーダはバックオーダの方がいいに決まっている、ということを耳にいたしますが、それはあくまでレフト、センター、ライトがきっちりと分かれており、しかもレセプションは両レフトがやる、という世界標準的な選手で構成されている場合にのみ言えるのであって、日本のチームの場合にはこれが必ずしもきっちりと当てはまる訳ではありません。私は世界標準など「欧米標準」だと言いたいのであって、日本人は日本のオリジナリティを発揮しない限り、世界とは戦えないのではないでしょうか。ですから各チームは選手の能力を見極めた独自なフォーメーションがあってもいいのですし、そのようにして選手能力だけでは補えないチーム力を高めていって欲しいと思います。

    他のバレーボール・ブログ

    スポンサーサイト

    0
      • 2017.03.24 Friday
      • -
      • 18:54
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      コメントする









      この記事のトラックバックURL
      トラックバック
      calendar
         1234
      567891011
      12131415161718
      19202122232425
      262728293031 
      << March 2017 >>
      PR
      ランキング
      音楽ブログランキング にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ くる天 人気ブログランキング(環境問題) ブログランキング(政治問題) (バレー) (日記)
      ブログ更新状況
      ・−−−−−−−−−−−・ | List Me! by BlogPeople | ・−−−−−−−−−−−・
      他のブログ
      selected entries
      categories
      archives
      recent comment
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):全世界的なサーヴの向上が全日本を直撃
        trefoglinefan (05/12)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):全世界的なサーヴの向上が全日本を直撃
        maki (05/12)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        trefoglinefan (05/10)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        Maki (05/09)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        trefoglinefan (05/09)
      • 世界標準とやらで戦えるのか(全日本女子バレー):WSとMBの負担格差を無くさないことには何も始まらない
        Maki (05/09)
      • ワールドカップ男子バレー:チーム・アルゼンチン
        trefoglinefan (09/21)
      • ワールドカップ男子バレー:チーム・アルゼンチン
        なおき (09/21)
      • バレーボール全日本はサーヴレシーヴ成功率100%を目指さなくてはいけない
        trefoglinefan (09/19)
      • バレーボール全日本はサーヴレシーヴ成功率100%を目指さなくてはいけない
        ぽん太 (09/19)
      recent trackback
      recommend
      北村季晴:おとぎ歌劇「ドンブラコ」(全曲)
      北村季晴:おとぎ歌劇「ドンブラコ」(全曲) (JUGEMレビュー »)
      北村季晴,宇野功芳,アンサンブル・フィオレッティ,佐藤和子,高柳未来
       リズムやメロディがいかにも単純で、一聴稚拙な作品かと思ったが、二度三度と聴いていくうちに、ニュアンスの豊かさを発見して次第に魅せられていきます。基本のリズムで全曲を統一しながら、間に登場する日本古謡が実に効果的に使われて、ジンワリと心に来るところがあるのです。そういう意味で、実に微笑ましい作品と言えるでしょう。
      recommend
      links
      profile
      search this site.
      others
      mobile
      qrcode
      powered
      無料ブログ作成サービス JUGEM