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JTマーヴェラス2014-5:下位リーグでは格の違いを見せつけ

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    JUGEMテーマ:Vリーグ


     KUROBEアクアフェアリーズvsJTマーヴェラス戦の続きを書きます。

    井上琴絵
    (JT井上琴絵:2015年3月14日KUROBE戦前の練習時)
     第2セットはKUROBEの裏レフトが太田あかりで始まりました。サーヴでブレイクした後サイドアウトで1-1。KUROBEがS1でしたがJTオヌマーのサーヴが炸裂してたちまち1-4。太田がレセプションに入っていなかったと思うのですが、それでも前衛2人がレセプション入った状況で、シッティラック・オヌマーのサーヴを返すのはキツかったでしょうか。いきなり1回目のタイムアウトです。KUROBEはここで一旦サイドアウトをとるも、次の魔のS6ローテでは芥川愛加のサーヴでまた1つブレイクされる苦しい展開です。KUROBEがその後1つブレイクを返すも5-8で1回目のテクニカル・タイムアウト。
     その後JTは差を広げて8-12のところで再びオヌマーのサーヴ。そしてそこでまた2連続ブレイクの8-14となったところで2回目のタイムアウト。KUROBEは太田に代わり色摩知巳を入れてこのS1ローテで和才奈々美をレセプションから外しました。そこからサイドアウトのブレイク1点を取り合って10-16で2回目のテクニカル・タイムアウト。JTが更にブレイクを重ねた後サイドアウトの11-17となったところでKUROBEは倉見夏乃に代えて大盛梢がピンチサーヴァ。このサーヴは崩したのですがブレイクを取れずにサイドアウトの後またまたブレイクで11-19。KUROBEはここで太田がコートに戻りました。でも状況が改善されることなく第2セットは13-25でJTが一方的に取りました。
     第3セットはKUROBE太田がそのままコートイン。両チームがローテを1つ回したS6スタートとなって、マッチアップが第1セットと同じになり接戦になりました。小刻みなブレイクがあったにもほぼサイドアウトの応酬で7-8の1回目のテクニカル・タイムアウト。試合はKUROBEに1つブレイクがあるもほぼサイドアウトの応酬で、JTが15-15と追い付いたところで、後衛に下がった金杉由香に代わって田中瑞稀がサーヴに入りました。これがサイドアウトで16-15で2回目のタイムアウトはKUROBEが取りました。JTの田中瑞はそのままコートに残りました。
     その後サイドアウトが続いて17-17となったところで、JTは高橋昌美→横田千里、田中美咲→中村亜友美の2枚替え。ここでJTにブレイクが生まれて17-18と逆転。ここでKUROBE1回目のタイムアウト。サイドアウトの18-18で今度はKUROBEが菅野菜緒美→厨子真帆、松浦未波→丸山紗季の2枚替え。ところがJTはサイドアウトの後またブレイクして18-20。サイドアウトの後今度はKUROBEがブレイクして20-20。JTがサイドアウトをとりました。しかしながらKUROBEは更にブレイクして21-20。サイドアウトの後今度はJTがブレイクし返して21-22。KUROBEがまた連続得点で23-22。JTがサイドアウトをとって23-23。ここでJTは前衛に上がった横田に代えて高橋が入りました。後衛が下がった中村はそのままサーヴに入りブレイクして23-24とJTがセットポイント。中村のサーヴミスしたところでセッターの田中美が戻りました。その後両チームサイドアウトを繰り返しましたが、26-27のところでKUROBEがサイドアウトを取れなくてこのセットは26-28でJTが取りました。このセットは接戦でしたが、KUROBEの2枚替えで連続失点したのが明暗を分けたような気がいたします。ただしJTも2枚替えで上手くいかないローテがあって3連続失点しています。その部分については後から触れたいと思います。
     第4セットはJT田中瑞がそのまま出場です。KUROBE和才のサーヴで始まりサイドアウトの後オヌマーのサーヴになりましたが、ここはあっさりサイドアウトをとって1-1。2-3からKUROBEに3連続得点が生まれて5-3。ここからJTが4連続得点して5-7。KUROBEがまた3連続得点して8-7で1回目のテクニカル・タイムアウト。接戦とは言え何とも大味な試合です。KUROBEが更に1点をとったところでJTがこのセット1回目のタイムアウト。サイドアウトを取り合って11-10となったところで、後衛に下がったセッター田中美に代えて横田を送りました。でもここはきっちりKUROBEがサイドアウトを取った後、2連続ブレイクが生まれて14-10まで差が開きました。ところがここからJTはサイドアウトをとった後オヌマーのサーヴでブレイクして14-12。KUROBEは1回目のタイムアウトです。更にオヌマーのサーヴが続いて14-13。ここでもラリーが続いたところで倉見が上手いアタックで何とかサイドアウトを取ったと思いきや、これが何とホールディングで同点。これが痛くてまだまだオヌマーのサーヴが続きます。14-16で2回目のテクニカル・タイムアウトを迎えるや、JTの連続得点がまだ続いて14-17。ここで更にブレイクの14-18。
     KUROBEはここで太田を諦め色摩に代えましたが14-19までなったところでようやくサイドアウトを取りました。前回の記事で触れた通りこのローテは唯一太田がレセプションに入ったのですが、そのローテをオヌマーのサーヴに当たったのが不注意極まりなく、ローテによりレセプションに強弱がある場合は、相手のサーヴとのマッチアップに、神経を尖らせる必要があったと思います。結果的にこの8ブレイク9連続失点で試合が決まってしまいました。以降はKUROBEが1つブレイクを取るも、18-21からKUROBEが2枚替えしたところであっさりサイドアウトの後またまたブレイクで失点。ここで戻しましたが、2枚替えがさっぱり決まりません。他の会場はどうなのか分かりませんが、黒部の会場でKUROBEが2枚替えをして効果があった試しがあったでしょうか。サイドアウトを取りあった19-24のJTマッチポイントから奥村麻依に代わって入った上屋敷綾のサーヴがエースとなって19-25でJTが勝ちました。
     試合についてはKUROBEもセンター戦の攻撃が機能し、駒井士峰を中心にJTの攻撃を粘り強く拾っていましたから、内容的に点差程一方的とは言えないと思います。問題だったのはサーヴで特定のローテで崩されたことで、そこを巧みについたJTが上手かったと言えると思います。シーズン通してサーヴレシーヴ成功率が10チーム中1位を記録しながらも、弱いローテがあっては決して上位に上がれないと思います。バレーは相手サーヴにおいて弱いローテを作っていけないことは前からずっと申し上げております。どんなに強いローテでも相手のサーヴでサイドアウトを取ったらそのローテは廻ってしまうのです。でも弱いローテはサイドアウトを取らない限りそれを廻せないからです。それがバレーボールという競技の特性であり、その格差に対してはもっと敏感になって欲しいと思います。
     ではJTのレセプション・フォームをご紹介いたします。

    (S1)
    高橋RA 1芥川MB 6シッティラックLA
    感眇LA 井上Li 17田中美Se

    JTS1

     これは普通のS1で高橋とオヌマーがそれぞれ反対から攻撃をします。

    (S6)
    感眇LA 高橋RA 1芥川MB
    井上Li 17田中美Se 6シッティラックLA

    JTS6

     JTのS6ではセッター田中美が高橋の前に出られませんので、右方からセッターの位置に入ります。MBの芥川は相手サーヴと同時に左に走って中央攻撃に入りながら、セッターの進路を空けます。

    (S5)
    3奥村MB 感眇LA 高橋RA
    17田中美Se 6シッティラックLA 井上Li

    JTS5

     レセプションの構成が他チームと違うとは言え、セッターの位置取りに関しては考え方には大差がありません。後衛のオヌマーはレセプションのラインより後ろからバックアタックを狙いにいきます。

    (S4)
    17田中美Se 3奥村MB 感眇LA
    6シッティラックLA 井上Li 高橋RA

    JTS4 JTS4レセプション直前

     これもS5によく似ていますが、セッター田中美と奥村の位置にS4と違いがあります。井上琴絵がサーヴを受ける瞬間もカメラが捉えました。

    (S3)
    6シッティラックLA 17田中美Se 3奥村MB
    井上Li 高橋RA 感眇LA

    JTS3

     裏レフトとライトがレセプションに入るチームは、このS3ローテがローテそのものの並び順から崩れない形になるのが、却って不思議に感じられます。
     なお2枚替えした場合のこのローテは、下記のように田中美のところに左利きライトの中村亜友美、高橋のところにセッター横田が入ります。

    6シッティラックLA っ翅治劭 3奥村MB
    井上Li 15横田Se 21田中瑞

     第3セットにこのような場面がありました。田中瑞は金杉由香に代わって入っていたのですが、このローテではJTが連続ブレイクを喫した問題点を考えてみたいと思います。ライトの攻撃を考えると中村は右でレセプションすべきなのですが、どういう訳か中央でレセプションしていました。右利きのライトならまだしも、左利きの選手にとっては中央でレセプションして右に回っての攻撃はし難い筈です。中村がレセプションに入ると、横田はその前からスタートできないのですが、問題はどこを通って前に出るかです。もし中村が右でレセプションをすると、田中瑞は中央でレセプションしなくてはいけないのですが、そうすると横田は井上と田中の間から前に出なくてはいけません。もし中村が中央でレセプションすれば、田中瑞は右でレセプションできますので、横田は中村と田中の間から前に出ることができます。この差がセッターにとっては決して小さくないようです。ただしロンドン五輪の時は同様のローテでは新鍋が右でレセプションしていましたし、今の全日本のフロントオーダの場合も、セッターはレセプションする選手のうち、左と中央の間から前に出なくてはいけませんので、これができないと全日本のセッターは務まらないことになりますし、特に日本の場合はそれだけ両レフトがレセプションする純然たる世界標準で戦っているケースが少ないことにもなりますから、セッターにはどんなローテやレセプション人員であっても、自由に動き回れる能力が求められると思います。
     なおJTが2枚替えをした際には、私はコートの反対から見ていました。ですから写真を撮らなかったのですが、反対側からもある程度見ることができたのですから、それを撮るだけ撮っておけば良かったと思いました。本当に応用が利かないですね。

    (S2)
    1芥川MB 6シッティラックLA 17田中美Se
    高橋RA 感眇LA 井上Li

    JTS2

     これもよく見る位置取りですね。JTは昨年のチャレンジマッチで上尾メディックスに敗れてチャレンジ・リーグに降格し、これまでチームを支えていた主力選手が悉く退団してチームが危機に陥りましたが、それでも下部リーグでは格の違いを見せつけました。まずは再昇格を目指して3月28日よりチャレンジマッチでトヨタ車体クィンシーズと戦うことになります。チャレンジ・リーグのチームのファンとしては、JTに是非上に上がって欲しいですね。この入れ換えが何といっても他のチームの励みになる訳ですから。

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