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全日本女子の新戦術:レセプションの崩壊が招いた新戦術構想の壊滅

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    JUGEMテーマ:女子バレー


     世界バレーは日本が2次ラウンドで敗退という実に残念な結果で終わりました。Hybrid6と称した新戦術を掲げ、ワールド・グランプリで爆発的に勝利を重ねた全日本が、世界バレーでは力を発揮できずに敗退。巷では早くも「新戦術はクソ戦術」「真鍋監督辞めろ」などと手のひらを返したような態度で大騒ぎしている人が見受けられます。日本のファンってこの程度のものかと、改めてうんざりとしている次第です。そういう人たちに訊いてみたいのは、「Hybrid6ってこんなにちっぽけな戦術だと思っておられるのでしょうか」「身長で劣る日本が世界と同じことをやっていて世界一になれると思っておられるのでしょうか」といったことです。
     そもそも新戦術は昨年の秋から始まり、本格的に今年初めて行われたものです。そうした過程のなかで、一気に仕上がるものではないのです。そもそもHybrid6の完成図としてどんなものを描いているのかが、まだ見えないのです。それは真鍋監督でさえも分からないことなのではないでしょうか。今年の世界バレーのようなものが最終目標だとしたら、全日本の将来性もたかが知れていると思います。
     私の世界バレーで感じたことは、日本のサーヴレシーヴの悪さです。FIVBの公式記録では日本はきっと上位に位置するでしょうし、ひょっとしたら今回も1位だったかもしれません。ところが見ている方としてはそうだったでしょうか。その理由はサーヴレシーヴ成功率というものの算出法が、実態にあっているかどうかがまずあると思います。基準としてサーヴレシーヴがセッターの位置に対してどれだけの距離の間に返ったのかで、成功したかどうかが決まるというものですが、この基準こそが曲者と言えるでしょう。
     セッターに対して正確に返るのは勿論大事ですが、問題はその球質が本当にセッターにとってトスを上げ易いかどうかが大切なのであって、定位置にサーヴレシーヴが返ったとしても、球質が悪いとトスを上げにくくなるのは言うまでもありません。一方で例えセッターの方向に返らなくても、トスの上げ易いボールが返ればセッターは対処し易い訳です。全日本のスタッフは協会の公式記録とは違った形で、独自にサーヴレシーヴ成功率は算出しているようですが、この数字が果たしてどの程度のものだったのかは知りたいところです。私は相当に悪いと思っています。日本は特に前に落とされるサーヴに随分苦しみましたが、それに対して何とかセッター方向に返せました。しかしこれが本当にセッターの上げ易いレシーヴだったのかどうかを考えると、私にはいかにも苦しいトスが上がっていたように感じられるのです。更に言うと前に落とされて体勢を崩されると、その選手の攻撃が困難になるだけでなく、他の選手がそのスペースから攻撃できなくなります。こうしたことで相手はブロックがしぼり易くなります。そうした状況に関わらずAパスが還っただけでもって、「日本のサーヴレシーヴは世界一」などと果たして言えるのでしょうか。
     そして、ここはもっと大事に思われる点なのですが、サーヴレシーヴの悪さが目立ってしまうのは、日本選手の特性がそう思わせてしまう点です。他国の場合はサーヴレシーヴが例え乱れたとしても、力任せおアタックで何事もなかったように感じられるのですが、体格的に劣る日本の場合はそうはいかなかった、というところが言えるのではないかと思うのです。
     サーヴレシーヴがいいとトス、そしてアタックと対して消耗せずにテンポ良く攻撃できます。ところがこれが悪くなるとさあ攻撃に入るぞ、といったリズムが崩れてしまい、トスで消耗、アタックはもっと消耗、といったように、例え攻撃が決まったとしても、相当に大きなダメージとなります。こういうことが結局は他のプレイにも影響して、相手の攻撃を受けた時の守備力も、更にはサーヴを打つ時にまで影響してしまう訳で、結局日本は力を出せないまま終戦を迎えるに至ってしまったのでした。
     という訳で新戦術で攻撃の組み立て方をいろいろやってきましたが、まずはサーヴレシーヴの立て直しが全日本の急務かと思われます。これをやらない限り、新しいことは何をやっても効果がないどこか、練習したことそのものを使うことさえできないことを認識すべきでしょう。そこでどうするかなのですが、Hybrid6で取り組んできた攻撃力の強化が、実はサーヴレシーヴの改善の為にも実は役立つのではないか、ということを私なりに発見いたしました。ですから今度はそのことについて考えたいと思います。

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      • 2017.09.21 Thursday
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